「令」(れい)の音が少しピリッとした響き、そして「和」(わ)で柔らかい響き。

とても良い年号だと思います。

『万葉集』の巻五に「太宰帥大伴の卿の宅に宴してよめる梅の花の歌三十二首」にある序文、「初春の令月(れいげつ)にして、氣淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す」から選んだそうです。

(文意)
早春、よい月にさわやかな風が吹く。
梅の花が鏡の前で女性がおしろいをつけているように白く咲く。
ランは貴人が身につける香り袋のように薫っている。

出典が古事記ではなく万葉集からということで納得できないという意見もあります。
しかし、天皇から農民まであらゆる階層の人々が詠んだ和歌を集めたものから採用したことは日本らしいと思います。